肥満 2
− 転院、ダイエット開始 −
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ボクは、太く長く生きるのがよいと思います |
2006年12月2日(土) 転院、1回目の診察
チェリーを握った瞬間、「むっちりしてますね〜」と先生に言われる。
お腹を見せてもらうと、前に見たときよりも脂肪の部分が膨らんでいるような気がした。
幸い、チェリーはキサントーマではなく、肥満して脂肪が付いている状態であるという。
「ダイエットをお勧めしますが、どうしますか?」と聞かれた。
ダイエットするしかないことは分かっていたが、仲の良い2羽を引き裂くことはしたくなかった。
「そうなると別居ですよね?」と尋ねると、先生は、
「この子の将来を考えてください。チェリーちゃん、まだ1歳ですよ。今の生活の質をとるかこの子の将来をとるのか考えてください。太く短く生きるか、細く長く生きるかです。」
と言われた。
“太く短く”って、太って短い生涯か?
まんまるに太った寸詰まりのチェリーちゃんの図が頭に浮かぶ。
(もちろん、そんな意味ではない)
その後の診察のときも事あるごとに“太く短く”のフレーズを繰り返された。・・・おかしいけれど笑えない。
肥満による心臓と肝臓の負担は相当のものらしい。確かに、チェリーは飛ぶときに身体が重そうで、心臓に負担がかかってそうな気がした。
くちばしの件は言うのを忘れていたが、先生はすぐに気付いて「トリミングしましょうか」と、はさみを手にするが、切るまでもなく伸びた部分が剥がれ落ちた。
「すでに脂肪肝になりつつあるかもしれません。くちばしが伸びるのも肝障害からきているのかもしれません。」
やっぱりそうか・・・すぐにでも手を打たなくては。
別居は避けたかったが、命には代えられない。ダイエットの手順をお聞きした。
方法としてはとりあえずダイエットをして効果が表れたところでレントゲン検査で確認する方法と、まずレントゲン検査をして状況を把握してからダイエット、効果が表れた時点で再度レントゲン検査をする方法があるということだ。先生は先にレントゲン検査をすることを勧めるという。
本当に他の異常がないか早い段階で確認したかったので、レントゲン検査をお願いした。
チェリーはキャリーごと別室へ連れて行かれた。
しばらくして戻ってきて、「チェリーちゃん、お利口に撮らせてくれましたよ。」と言われる。
この子は案外従順で、爪切りなどもおとなしくやらせてくれる子だ。
撮影するところを見たかったな、と、ちょっと残念に思う。
幸い、脂肪の蓄積以外には異常はなかった。かなり脂肪で内臓が圧迫されてきているし、脂肪がある部位は写らないという事なので単純には喜べないのだが。
ダイエットなんて、餌の量を減らせばいいだけだと思ったら、そう簡単な話ではなかった。
“肥満鳥の減量の仕方”なるプリントを渡されて、説明を受けた。
プリントの片側には食事量を記録する欄がある。まず5日間、現在の食餌量を測定し、その平均値から3割減らした量でダイエットを開始、その量を朝・昼・晩で3分割して与えるのだそうだ。
仕事があるので、昼は無理だと言ったら、朝・晩・就寝前の3回でよいという。
減量のペースは3日で1g体重を減らすようにとの事だ。
減量によって、一時的に脂肪肝が進行してしまうので、同時に強肝剤の投薬も必要で、チェリーは飲水投与でも問題ないので、そのように処方していただいた。
何だか大変な事になってしまった。ダイエットも、自己流じゃダメなのね・・・と思う。これから毎日、給餌量と残量、体重の測定をしなくてはならない。めまいがしそうだ・・・。
さらに、餌はペレット主体(可能なら100%)に変えるようにとの指示だ。
ペレットは、ダイエット食に変える必要はなく、今食べているものでよいという事で、少しほっとした。
別居、餌の量の減少、そして通院。チェリーにはストレスだらけだ。ペレットへの移行はゆっくりやらせてもらってよいか確認した。何もかもがいっぺんに変わってしまうのは可哀想だ。
ダイエットに成功しても元の食生活に戻すと間違いなくリバウンドするので、太りやすい体質の子は一生食餌を制限しなくてはならないそうだ。・・・という事は、ダイエット後もずっと同じ生活なのだ。何と手間のかかること!
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このハシゴは、おニューですね。
でも、このお家は、いけてないです。 |
2006年12月4日〜12月8日 食餌量の測定
最初の5日間は食餌量の計測だが、それにはまず先に別居させなくてはならない。チェリーには、せめてものお詫びとして、新しいケージを買ってやる事にしたが、届くまでの間は、仮住まいだ。
診察の翌々日、ようやく仮住まいのケージと餌入れ、ブランコなどを準備し、チェリーにお引越しをしてもらった。
チェリーは嫌がってなかなか入らなかったが、新しいブランコとハシゴに機嫌を直した。単純で扱いやすい子だ。
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私は、朝が弱い。普段、鳥3羽とウサギ3匹の世話をするだけでもてんてこまいしている。鳥かごが2つになって、文鳥のお世話の手間は2倍になった。
それに加えて、ヤッピーの投薬(メガバクテリア症のため)、チェリーの薬の調製、給餌量・残量測定・・・と思いのほか大変だ。
さすがに、朝、体重測定をする余裕はないので、夜に回した。本当は、朝一番、食事前に測るのがベストであろうが、私がゆっくり座っているときでないと測らせてもらえないのだ。
朝も夜も、秤を持って右往左往するはめになった。ややこしいので秤はもう1台買う事にした。
0.5g単位で測定できる3kg計、3980円なりをチェリーのダイエットのために奮発した。ウサギの体重まで測れてしまう優れものだ。
食餌量の測定が始まると、放鳥タイムのおやつが出せなくなった。1つの器から2羽で仲良く食べるのが、ならわしだったが、一緒に食べられては、正確な量を測れない。チェリーだけあげないという訳にもいかない。
当然、文鳥たちは、どうしておやつが出ないのか理解できない。餌の置いてありそうな場所を必死で探し回っていて、可哀想だった。彼らのお気に入りの器“ポッポさん”は隠してしまった。
外に出ている間、文鳥たちはずっと腹ペコだった。そして、ヤッピーの方が別居のショックが大きく、まずいことに、ヤッピーの方が痩せてきてしまった。
チェリーも、おやつをやめたおかげで、体重は33g で落ち着いていた。通院のストレスで少し減って、それを維持している。
チェリーの食餌量は皮付き餌とペレット合わせて、6.5-7.5gだった。
獣医さんによれば、小鳥の1日の食事量は通常は体重の2割程度で、体重の1割の量を食べれば現在の体重を維持できるという。仮に、30g がベスト体重とすれば、明らかに食べ過ぎている。普段は、これに加えておやつも食べていたのだから、恐ろしい。
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晩御飯はこれだけ
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2006年12月9日(土) ダイエット開始
通常の食餌量の3割減ということで、1日量5.0g から開始するはずであったが、あまりの少なさにびびってしまい、ちょっと足して5.5g から始めることにした。
それを、3分割して与えるので、1回の量はびっくりするくらい少ない。
朝、1日量の3分の2を、晩と就寝時に残りを2分割で与えることにした。
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チェリーもさすがに驚いたようで、底の見える餌入れに「ちょぺぺぺぺ・・・・」と一発さえずっていた。
「かーちゃん、こりゃ一体なんの冗談だい!?」と言っているように聞こえたので、「冗談じゃないからね」と言っておいた。午後には、すっからかんだろうなと思いつつ家を出た。
初日が土曜なのは好都合だった。13時過ぎに帰宅すると、ペレットは少し残っていた。
夕方に、注文してあった新しいケージが届いた。組み立てて止まり木や餌入れ等をセットすると、早速チェリーがやって来た。人のいいヤッピーはチェリーに新しいのを譲って、自分のケージに戻って行った。チェリーは当然のように新居の中に入って、ご機嫌だ。とっても喜んでいるようで良かった。
19時過ぎに夕食分の餌を与えたが、チェリーは餌が少ないことには不思議と文句を言わなかった。足りないようなら追加してやるつもりだったが、本人は常に少しずつペレットを残して節制しているようだ。
食餌量:5.5g(皮付き餌4.0g、ペレット2.5g) 体重:33.5g
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新しいお家(左) |
2006年12月11日(月)
帰宅が遅くなり、心配したが、チェリーは絶好調であった。体が軽くなったのが嬉しくてならないようだ。
減量のペースが速すぎるので、とりあえず放鳥タイムのおやつに皮付き餌と蕎麦の実をほんの少し与えると大フィーバーであった。
次の日からは、こぼしたり残したりする量も考慮し、与える量を6.5g に増やす事にした。
食餌量:5.0g(皮付き餌2.5g、ペレット2.5g)
体重32.0g
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2006年12月12日(火)〜12月15日(金)
与える量を増やした事もあって、食餌量、体重とも11日と同様の値をキープしていた。考えてみれば、文鳥サイズの鳥に“3日で1g”というのは、相当なハイペースだ。あせる必要はない・・・ゆっくりやろうと思った。
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